アラサー女のかるた時々その他。

社会人で競技かるた始めました、地方在住のOLの記録です。

わがそ

わが袖は潮干に見えぬ沖の石の 人こそ知らね乾く間もなし

久しぶりに高校時代の百人一首の解釈本を引っ張り出して読んでいます。
一応百首のだいたいの意味は分かっているつもりでしたが、改めて読むと新鮮な気持ちでとても興味深いです。
年月が流れる中で、共感できる歌も好きな歌も変わりますね。

表題の歌はその内の一つです。
「袖が濡れる」=「辛い恋に涙を流す」という意味なので、つれない恋人に泣かされてばかりの女性の恨みつらみを詠んだだけのものだと昔は思っていたのですが、今はむしろ、海の底の石のイメージに自分を重ねて深淵な心境を歌っているのかなと感じます。素敵ですよね。


競技視点で見ると、わたしは友札の「わがい」とよくお手つきをしてましたが、意味を少し意識すると、全く違う歌なので暗記もしやすくなりました。
競技は音が全てですが、歌の鑑賞することも役に立つ日が来ればいいなぁ。